【柳生一族、そして宗矩】その22.5:のび太「ドラえもん!どうして宗矩は暗黒野郎なの?」


      ,. -──- 、 それは宗矩が他の剣士と違い過ぎるからだよ
    /   /⌒ i'⌒iヽ、
   /   ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ
   i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ      _,....:-‐‐‐-.、 どうしてさ?
  l -‐i''''~ニ-‐,.... !....、ー`ナ      `r'=、-、、:::::::ヽr_
   !. t´ r''"´、_,::、::::} ノ`     ,.i'・ ノ `,!::::::::::::ヽ
   ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒;   rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
    i`''''y--- (,iテ‐,'i~´ゝ''´    ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ
    |  '、,............, i }'´       、ー_',,...`::::ィ'
 ●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、    ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ
    (  `ーイ  ゙i  丿   ;'-,' ,ノー''''{`'    !゙ヽノ ,ヽ,
    `ー--' --'` ̄       `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
                   (`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
                    ``''''''``'''''´


 てなところから延々AAを貼り付けていこうかと思ったのですけど、
この展開だと、最初は普通に語れても、途中からのび太が発狂して、


それならいい方法があるよ!               どんな方法だい?

       / ____ヽ           /  ̄   ̄ \
       |  | /, −、, -、l           /、          ヽ
       | _| -|  ・|< ||           |・ |―-、       |
   , ―-、 (6  _ー っ-´、}         q -´ 二 ヽ      |
   | -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ          ノ_ ー  |     |
    | ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \        \. ̄`  |      /
    ヽ  ` ,.|     ̄  |  |         O===== |
      `− ´ |       | _|        /          |
         |       (t  )       /    /      


         ___                
       / ____ヽ          
       |  | /, −、, -、l          
       | _| -|○ | ○||   朝鮮妖術を学べばいいんだよ!
   , ―-、 (6  _ー っ-´、}  
   | -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ         
    | ̄ ̄|/ (_ ∪ ̄ / 、 \       
    ヽ  ` ,.|     ̄  |  |      
      `− ´ |       | _|   


                     _,.>
                   r "
    ノッカラノウム!!?    \    _
                    r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
                 .,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
                  /:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
              ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
              /  _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒     `-: : : : : : : :
...-''"│    ∧  .ヽ.  ________   /   ____ ---‐‐‐ーー    \: : : : :
    !   /   .ヽ  ゙,ゝ、      /  ________rー''" ̄''ー、    `、: : :
    .l./     V   `'''ー-、__/__r-‐''"゛     ̄ ̄   \   ゙l: : :
                   l     .,.. -、、 _ ‐''''''''-、    l   !: :
                  |   /    .| .!     `'、  |   l: :
                      l   |     .l,,ノ     |  !   !: :
                       / '゙‐'''''ヽ、 .,,,.. -''''''''^^'''-、/  l   !: :
             r―- ..__l___    `´            l   /   /: :
                \      `゙^''''''―- ..______/_/   /: : :


                        朝鮮妖術だって!?
                        君は一体なにを考えてるんだ!!
                ⌒ヽ       どこかの無敵柳生に
          ( ⌒ ヽ   (    )  唐竹に割られてもいいのか!?
    , ─ 、   (    )      ー \\     , -───- 、
  (_l_l_l_ j    ///             /ヽ           \
  ヽ ⊂ノ , ──- 、          /<ノ── 、      ヽ    
    |   |/ ______ヽ  /^)、   _●ー ´三    \     ヽ
    |   |  | ノ ⌒ヽ⌒ヽ| /⊃ヽ_) (    /⌒ヽ    ヽ      | 
    |   |  |─|  >|< |/  _ノ    ̄ ̄     i    |      |
    |__|⌒  `ー  o ー| /           __|     !     !
    |   |、  /⌒ー──つ/           (  !   /    /
   |  |ヘ ヽ、(二)ノ</          __  _`_ノ  /     /
    |  \/\//           ( __)━━━━━━━l
    /       /               \           |
 うるさい!
 今こそ朝鮮五千年の恨を晴らす時なんだ!


 とか言い出して、途中でスネ夫がしぼんだり、ドラえもんが変なフラグ立てたり、
のび太が死んで復活したりした挙句、途中で日記の文字数上限をオーバーするので
残念であり、何より話がまとまらないので、普通に書きます。
(なお元ネタはこちら→【のび太「ドラえもん!どうして〜なの?」シリーズ】)


 まあ、前から用意してたネタなではありますが、
入れるタイミングをどうしたもんか、と思案してたので砂。
てなわけで、せっかく「活人剣・治国平天下の剣」の話も書いたことだし、ここで。
十兵衛話とかは次までお待ちを。


 さて、当方自身も散々ネタにしているわけですが、
宗矩といえば暗黒野郎、暗黒野郎といえば宗矩というくらい、
戦国末期から江戸時代初期を舞台にした歴史伝奇における宗矩の黒さは定着してるわけなのですが、
そもそも、何故に宗矩は暗黒野郎呼ばわりされるようになったのか、という点について、
今ひとつすっきりしない点があるわけで砂。


 以前、三田さんが伝奇方面から手繰っていって
五味康祐柳生一族の陰謀隆慶一郎」という地獄コンボの存在を推察しておられたのですが、
それにしたって100%伝奇のみでここまでイメージが固まるのもおかしな話なわけで、
やはり、史実的に見ても何か理由になるものがあるのではなかろうかと。


 実際、伝奇世界では元気に暗黒野郎であるところの宗矩くんですが、
史実における宗矩はどうだったのか、というと、今まで書いてた通りであり、
特に悪行を行ったわけでもなく、せいぜいやってても沢庵からの説教にある


 「好き嫌いでえこひいきすんな。賄賂取るな。
  人んちに押しかけて能踊るな。あと煙草止めろ」


 てなところで、これでは到底暗黒野郎などと呼ぶには物足りぬ有様です。
(友矩の件は不明瞭な上、一概になんとも言えないので除外)


 そう、具体的に言えば、


 「秀忠と暗黒ブラザーズを組んで、
  徳川に歯向かう物どもは裏柳生で37564(皆殺し)」


 「いと貴き血筋に連なる方々とてなさけむよう。
  あのう、これなんてエロゲ?(つか隆慶先生って怖いもん知らずだよなあと)」


 「柳生新陰流の天下の為には強い他流派は邪魔なので
  敵と敵を遭わせて「剣士対消滅ゥ!!(剣士公務員説)」」


 「役立たずや邪魔者は身内だって容赦しねぇ。
  『そういえば、あの韓人はどうなりましたかな?』
  『知らぬわ。どこぞで野垂れ死んでいるであろう』」


 くらいのことが史実でないと、暗黒野郎とはとてもとても…。
ああ、ぼくらのむねのりくんはどこにいってしまったのカシラ?


 とはいえ、斯様なステキ宗矩くんが醸成されるには、
何かしら史実上の土台があるはずで、それは一体なんじゃろか、ということで、
今回は史実の方面から、宗矩が暗黒野郎呼ばわりされる理由を推測してみようかと。


 さて、まず、何を以って宗矩が暗黒野郎呼ばわりされているのか、というと、
上に述べた通りの所業をやっていたからである、というのがあるわけですが、
その所業自体は虚構であるにしても、世の中には妥当性という概念が存在し、
「宗矩ならば、そんなことがあってもおかしくない」という評価があるからこそ、
そういう虚構が形作られるわけでアリマス。


 しかし、前から長々と書いていた通り、史実における宗矩は、
むしろ謹厳実直ながらも情味溢れるといっていい人物であり、
ここからでは何故暗黒呼ばわりされるのかがわかりません。


 なので、ここで視点を換えることにします。
即ち、歴史的な見地、支配者的な見地から見た宗矩ではなく、
剣士としての宗矩を、同じ世界に属する一武芸者の視点から眺めた時、
果たして、「柳生但馬守宗矩」という人物は、どう見えるのか?


 まず、ポイントとなるのは、
「宗矩が武芸者の世界において当時最高の権威であった」という点です。
要するに、将軍家剣術指南役にして、「天下一」の流派の当主である、ということで砂。


 どういうことかといいますと、
数多くいる武芸者にとって、概ね共通する目的と言えば、


 「自分自身、もしくは自分の流派が天下一となること」
 「そして、その天下一の称号に見合った待遇を得ること」


 この2点になるわけですが、
これがまだ「天下一」が未確定の時代であるならばよかったのですけど、
困ったことに、幕藩体制が確立するに従い、将軍家御流儀たる柳生新陰流
そして、将軍家剣術指南役たる宗矩が、天下一という扱いを受けることになります。


 つまり、自分以外の人間が、天下一になってるわけです。
その武芸者の主観に基づくならば、己こそが相応しいはずの位置を
他人が占めているわけですよ。
まあ、好意的になれるわけありませんな。


 そして、この主観は、武芸者の数だけ存在するわけで、
中には、実際に天下一を名乗れるくらいの腕前を持った武芸者もいたでしょうし、
そういう武芸者であれば、彼を主役に据えた話(講談話)とて出てくるわけですよ。
そうなれば、その物語において、宗矩が敵役・悪役扱いされることもあるわけです。
しかも、そういう武芸者は、別に一人とは限らないわけで、
つまり、武芸者の数だけ、敵役たる宗矩像が生み出されていったと考えられるわけで砂。


 さて、話は続きます。
結果的に宗矩は天下一と呼ばれるようになったわけですが、
そうなると、宗矩に挑んでこれを倒し、その称号を奪おうとする武芸者が出るのも
まったく自然な展開なわけで砂。
さながら、吉岡一門に勝負を挑んだ武蔵の如く。


 しかし、吉岡と宗矩には決定的に違う点がありました。


 「宗矩は、既に立ち合いに意味を感じていない」


 という点です。
先に説明した宗矩の思想、即ち「兵法家伝書」で述べてある通り,
宗矩にとって、単なる立ち合いはほぼ無益であり、
おまけに、そのように縁の無い武芸者に挑まれる分については、
「斬られなければ勝ち」であり、いちいち取り合う必要すらない、
というのが宗矩の認識であったわけです。


 おまけに、無理に武芸者側が挑もうにも、
天下一呼ばわりされている頃の宗矩は、既に従五位下但馬守の身分であり、
一介の武芸者風情では、そもそも話しかけることすら難しかったわけです。
ましてや、無理に挑んだ場合、勝とうが負けようが、
その武芸者は"但馬守殿を襲った曲者"になるわけで、
そうなれば、天下一もクソもないわけですよ。
つまり、宗矩自身が乗ってきてくれない限り、手が出せないわけで砂。


 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、
  | |  (・)。(・)|
  | |@_,.--、_,>  「それがし、そこ許とは位が違うでござる」の巻
  ヽヽ___ノ
 宗矩くん(武芸者視点)


 しかし、先の述べた通り、宗矩が武芸者相手に立ち合いをすることなど、
まずあり得ないわけですよ。
つまり、如何に腕に自信があろうと、宗矩が立ち会ってくれない以上、
絶対にその武芸者は天下一になれないわけです。
(まあ、「柳生但馬はワシとの勝負を避けたのだ」と喧伝するくらいはできるでしょうが)
武芸者の主観的に、これほど理不尽な相手はいないことでしょう。
こうして、先の武芸者主観の話における宗矩像のマイナスイメージは
更にヒートアップしていくわけで砂。まさに最高値更新。


 そして、これが一番の問題なのですが、
そのような理不尽(=武芸者の筈の宗矩が立ち合ってくれない)に身悶えする武芸者に対し、
その武芸者が、己の価値を認めてもらいたい相手、
即ち、己に仕官を求めてくる大名家であり、己の天下一を認めてくれる将軍家という存在が、
武芸者の武芸者たる価値、即ち、「立ち合って強い」ことを
「匹夫の勇」とか言い出すようになるわけでアリマス。
セリフにすれば、「単に立ち合って強いからってそれだけじゃあねえ」と。


 当然、武芸者は悲憤慷慨します。


「どういうことだ。武芸者は強さこそが第一ではないか。
 強さこそ至上。勝ってこその強さの証。その極みこそが"天下一"ではないか」


 それに対して、返ってくる答えはこうなるわけです。


「一対一で立ち合って、それで勝った価値など多寡の知れたものだ。
 そのような小なる兵法ではなく、大なる兵法にこそ価値があるのだ。
 それこそが"天下一"の名に相応しい剣なのだ」


 つまり、ご存知の通り、宗矩の「活人剣・治国平天下の剣」こそが、
今回、この武芸者に襲い掛かった大理不尽なのでアリマス。
要するに、武芸者の価値観そのものが完全否定されるようになったわけで砂。
(この場合、上記の「柳生但馬はワシとの勝負を避けたのだ」発言すら、
 「流石は柳生殿。野卑な挑発など意にもかけぬ、まさに天下一」とか返されてしまう)


 己が得て然るべき地位を占め、
 しかも、立ち合いにも応じず、
 おまけに己の強さの意味そのものを打ち砕いた。


 …極めて主観的とは言え、これで恨まれなかったらおかしいですわな。
もうマイナスイメージとかそういう次元じゃねぇよこれ、というところでしょうか。
宗矩が「剣の意味を変えた」ことは、剣術を救うことも、
更なる世界へ引き上げることもできたわけですが、
それを使う武芸者個人を打ちのめした、というわけで砂。


         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 言われた事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『一番強い武芸者こそ天下一のはずなのに、
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ         いつの間にか違う事になっていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な…何を言ってるのかわからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何を言われたのかわからなかった
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    使うのが槍だとか弓だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんな直接的なもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
         武芸者Pさん(仮名)


 まあ、言ってみれば、「天下一」という言葉に対する意味の捉え方が、
武芸者と宗矩(を認める将軍家や大名家)で変わってしまった故の悲劇、ということで砂。


 武芸者にとっての天下一(の達人)とは、先にも書いた通り、
「立ち合って一番強い奴」、つまり「最強」を指すわけで砂。


 しかし、宗矩側の価値観における天下一(の達人)とは、
「将軍家、大名家など、統治者が学ぶに相応しい剣を指南する者」なわけですよ。
言ってみれば、「最優」とでもなりますかね。


 この認識のズレこそが、両者のズレにつながるわけですが、
問題なのは、そのズレの存在に気づかぬまま、
両者とも自分の価値観で「天下一」という言葉を使っており、
そのまま「天下一」の宗矩を論じているわけですよ。
実は宗矩一人だけ評価基準が違うのに。


 だから、宗矩が「天下一」と認められていることに対して、
武芸者達は納得しないわけで砂。
「あいつは武芸者としては論外な奴なのに、なんで天下一なんだ!」と。


 こうして、宗矩を認められない大多数の武芸者達の怨嗟の声によって
そこから生まれる様々な推測、即ち、


 「あんな奴が天下一を名乗れるのは何か理由があるからだ」
 「きっと上様に上手いこと言って取り入ったに違いない」
 「いや、将軍家の秘密を握っているからこその地位かもしれぬ」
 「強い奴は門下の者どもを使って闇討ちしているのだ」
 「幕府の忍を使って敵対する者どもを黙らせているのでは」


 という類の主観的推測による悪評、現代で言うところの陰謀論が花開くわけで砂。
つまり、剣士としての宗矩を認められないが故に、
剣士として以外の宗矩の力(暗黒方面)が過大評価される、ということでアリマス。
これが宗矩が暗黒野郎としてフォームチェンジする根源であろうと。
即ち、


 「口舌によって上様を誑かし、武芸の強さに拠らずして天下一の称号を掠め取り、
  しかも、権勢に頼って立ち合いを行わず、保身に走る卑劣漢」


 という典型的暗黒宗矩の原形を醸造したのではないかと。
(宗矩の陰謀とか裏柳生とかは、ここから派生した副産物と言えそうで砂)
言うなれば、「人の悪の心がワシを生み出したのじゃー(by黒宗矩)」というところですか喃。


 つまり、結論を言えば、


  「天下一」という言葉への認識のズレ


 これこそが、史実における暗黒宗矩の胎だったんじゃなかろうかなあと。
そう思うと、宗矩に対する評価が分かれがちなのも、当然なのかもで砂。
「誰の視点で見るか」で、評価が全然変わってしまうわけですし。


 実際、宗矩や江戸柳生関係者の視点で見た場合、
宗矩は「剣禅一如を成し遂げた剣の達人」として描かれているわけですが、
それ以外の人物から見た宗矩は、程度の差こそあれ、
上記のような「武芸者ではない人間」として描かれていますし。
(実際、一番江戸柳生家と比較されたであろう小野家だと、伝書にすら、
 「超強い忠明は柳生をブチのめしました。一刀流超強eeee!!(大意)」って話が出てきますし)


 そういう意味では、
宗矩視点、または江戸柳生関係者視点で宗矩が黒いってのは、
発想の逆転的なところもあったのかしらん、と思ったり。
逆に武芸者視点での剣聖宗矩話とかはあんまり知らないのですが、あるんでしょうか喃。


 ただ、この一連の話に一つ問題があるとすれば、ガチで宗矩が


「浪人の武芸者なんぞ治安の不安定要因にしかならんし、
 要は普通の武士がこぞって武士の道として剣術をする環境さえ整えばいいけど、
 ついでに(浪人の)武芸者も消えてくれたら一石二鳥」


 とか考えてた可能性は否定できないって事ですか喃。
そうであれば、剣術を生き残らせることに執心することと、
従来の武芸者を打ちのめすことは、矛盾しませんし。
即ち「史実準拠型暗黒宗矩」!


 そして、ここで宗矩がそんなことをまったく考えておらず、
ただただ剣を救う、あるいは変えることしか考えてなくて、
これこそ太平の時代の剣、新たなる剣である、とか思ってたのであれば、
それこそまさに、


               |    |    | _  厂    〈 λ___|
               | 宗 |   !´ ̄ ヽ      |  ヽ、TG |
               | 矩 |   |   ノ\〉    |    工工)       や
               |  ・ |   〉___\ / __ノ    (TG|     こ は
/ ̄ ̄\             | ・  |   `〈W)\/∠(Wフフ|    ̄ ̄)    い り
  真   |         ___l ・ >   〉 ̄Y′   ̄  |    __r'ヽ    つ
  ノ   |      /君\  丿    ヽ_/ \______/△CTヽ  が
  邪   |__     ( こ  ノ ̄       \△CTG△CTG____∧__|  !?
  悪   /     \そ _>        `,〜ーへ ̄ ̄ / ○  ̄   ▽
  ダ   |         ̄           冫ー^^′G/▽     (>ヽ
\__/                     ,ヽ---/  // 冫⌒ヽ〜ー ヽ
              _/\⌒▽~ ̄ヽ/<) /△__///△CTG △C\\
          ▽" ̄冫<)/丶 ー\▽ 
   _,△〜'ー,〜´ ̄_/ヽ/ \▽\ \┤\


 …ということなのかしらん、と。
『地獄への道は善意で敷き詰められている』という言い方もできるんじゃろか。
これぞまさに「真・宗矩暗黒伝説」なのかと。


 ただ、当時の情勢を考えれば、確かに戦国の価値観を引きずった浪人が、
その価値観のまま罷り通る世の中を幕閣として何とかする必要があったでしょうし、
その方向で見れば、直接的な手段で弾圧してないだけ、宗矩の措置は
まだ穏当(というか生き残りの余地を与えてる)といえるとは思うのですが、
当の武芸者からすれば、「そんなの知らねぇよッ!」と言いたくなるのも
また事実ではあるので、やっぱり価値観のズレだよなあ、と。


 しかし、こうして思うと、当時の武芸者も気の毒で砂。
せめて相撲取りみたく、単に剣の腕だけを競うような競技の場と、
そこで最強を表す「天下一」以外の称号(それこそ横綱でも)を考えてやればよかったのに、
と思わなくもないですが、まあ、こんなもんは後知恵ですわな。


 とはいえ、それをやっていたとしたら、
果たしてどんな風になっていたのか、若干興味がありま砂。
リアルシグルイワールドでも現出してたんですか喃。


 てなところでシメをば。


    >-――― - 、 ___
    >_____/      ̄\    
     |, ―、, ―、/(/o(ヽ)―-、   ヽ
     ||  @| + ||ニ(( | ( ( 二二ヽ  |  よかった…。
     |` -c −´|- ) )| ) )―― |  |
    ( ー――,(__| ( ( _, |  |   のび太くんが元に戻って本当に良かったよ。
      > 二 ´_ ヽ   ̄ ̄   / ノ    (色々あったみたいです。ネオ百済党事件とか)
     /   |   { ̄ ̄ ̄ ̄ ̄二二)     
    /  | `− ´――――      |
  /_./ |      |――┐ |      |
 (っ  ) |      |   ノ  |      |-O

もう朝鮮妖術なんてコリゴリだよ、
ドラえもん…。


これからは心を入れ替えて、武士の本分を果たすよ!

       / ____ヽ           /  ̄   ̄ \
       |  | /, −、, -、l           /、          ヽ
       | _| -|  ・|< ||           |・ |―-、       |
   , ―-、 (6  _ー っ-´、}         q -´ 二 ヽ      |
   | -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ          ノ_ ー  |     |
    | ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \        \. ̄`  |      /
    ヽ  ` ,.|     ̄  |  |         O===== |
      `− ´ |       | _|        /          |
         |       (t  )
                         どうやってさ…


         ___                
       / ____ヽ           
       |  | /, −、, -、l        
       | _| -|○ | ○||  駿河大納言忠直卿の御前試合に出場するんだよ!
   , ―-、 (6  _ー っ-´、}    
   | -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ      
    | ̄ ̄|/ (_ ∪ ̄ / 、 \       
    ヽ  ` ,.|     ̄  |  |      
      `− ´ |       | _|  


::::::::::::::::::::   ____,;' ,;- i
::::::::::::::::   ,;;'"  i i ・i;
:::::::::::::  ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i;
:::::::::  ,/'"   '''',,,,''''--i
:::::::  ;/  .,,,,,,,,,,,,,,,,,   ;i'"`i;         
:::::  i;"     ___,,,,,,,  `i"         
::::: i;    ,,;'""" `';,,,  "`i           
::::: |  ''''''i ,,,,,,,,,,  `'--''''"        
::::: |.    i'"   ";|                
::::: |;    `-、.,;''" |              
::::::  i;     `'-----j 

 , 亠 、         __     __
  〃´`ヾ, _  _ ,r'r−‐ニニ−、ヽ  _i,. -−'r__   __,〃−‐‐、ヽ //´ ̄`!i
  ll    l(,_,卵,_,)〉ヽ、_, - 、_,ノノ‐'二!、_f_,ノ ̄`i`!j( ̄`ヾ    //__//   〃
  ll  〃 ̄`ヾ'v'r'´ ̄` ー ´ ̄`i.(__     / r−ニー'  ,. −‐、く   //___
  ll  ヾ:、,_,ノ八`'ー‐─‐ァ  ,rシ‐ァ/     く ,.−'=、=′,.ィ '、    }.}    Y´ ̄`ヾ:,
 .jj,.− 、 |「 ̄´ r'r'´ ̄`'く / ,. /   ,.、   {     }}  (_,ノ `ァー ツ ,.ィ  '、___,ノノ
 {{,    ,}}    '、'、   ノ/  //  / 'ヾ:、  `'┬'ツ     // ̄ /ィ.|    //´
  `'=='´     ``'='´´  ヾ='´´   ヾ'='´'~`ヾ'=='´´ヾ'='´´ ヾ'=='


                     のび太駿河城御前試合



   〜完〜