「ドラキュラ紀元」を読んだ


ドラキュラ紀元 (創元推理文庫)

ドラキュラ紀元 (創元推理文庫)


 とりあえず思ったのは、


 「八房龍之助の作品の元ネタ(のひとつ)ってコレか」


 というトコでした。
ヒロインの名前なんかそのまんまですしのう。
まあ、その辺を脇に避けて、更に思ったことはと言えば、


 「伝奇だ」
 「伝奇だな」
 「伝奇ですね」


 「つまり…」


 「吸血柳生!」
 「吸血忍者!」
 「朝鮮吸血鬼!」


 …ヨーロッパにやってきた剣豪吸血鬼・柳生紅兵衛。
その目的は、己を吸血鬼へと変え、逃亡した朝鮮吸血鬼への復讐!


 「おのれ朝鮮吸血鬼、この銀被せの典太で、
  必ずやそのそっ首、叩き落してくれるわ!(グルグル目)」


 だがしかし、朝鮮吸血鬼は、ドラキュラへ取り入り、
元々持っていた妖術(言うまでもなく元は朝鮮妖術師)以上の力を
手に入れていた!


 「柳生紅兵衛、愚か者め。
  倭奴の剣など、このワシに効くと思うてか!」


 絶体絶命の危機に追い込まれた紅兵衛の前に現れた少女の正体は!?


 また、激闘の末に明らかになるドラキュラと朝鮮の間にある秘密とは!?


 そして、遂に開眼した紅兵衛が編み出した秘剣とは!?


 「韓人よ!我が吸血新陰流の奥義、今こそ見せてくれるわ!」


 荒山徹が遂にヨーロッパと吸血鬼に手を出してしまった!
荒山心技体(朝鮮・柳生・妖術)に更なる磨きをかけた、その名も


 「柳生紅闇抄」


 ご期待下さい!


 ……おや?


 なんか話が一気にズレこんだ。
どうしてこうなるかね。


 ま、それはともかく、話を戻すと、
吸血鬼ネタの伝奇モノとして考えると、
なんつか、やりたい放題って感じで非常に好感が持てたですよ。
きっと作者の人も書いてて楽しかったろうなあと。


 「わ、私は、こんなことまで書くのだっ!
  書いてしまうのだっっ!!ほんほんほんっ!」


 てな感じで。
「ドラキュラ戦記」「ドラキュラ崩御」も読んだのですが、
その感想はまた後日ってことで。