荒山先生の対談
毎日新聞のサイトで、荒山先生と佐藤先生の対談があったことを
三田主水さんにお知らせ頂いたので、早速読む。
一言で言えば、
「だまされてる…だまされてるよっ!」というところでしょうか。
具体例としては、例えば以下の荒山先生の持論の部分をば。
>奇想を剥げば、まっとうな歴史が立ち現れる。
>それが伝奇時代小説であると考えています。
>妖術や幻術が出てくるのも、異文化との衝突を
はい、荒山小説を一冊でも読んだことのある人間なら、
特に「柳生雨月抄」を読んだことがあるなら、100人中120人が、
「ちょっと待て」とツッコミを入れる箇所ですね。
百歩譲って朝鮮妖術は譲歩したとしても、モスラやワンゴンさまのどこから
「異文化との衝突」を読み取れというのか。
「(正誤両方の意味で)確信犯ってどんなの?」と問われたら、
「これ」と指差して構わないような有様です砂。
まさに「荒山先生は常時(いつ)も本気」ですよ。
だからこそ、そこにシビれる!あこがれるゥ!
あと、個人的に見逃せない箇所はここら辺で砂。
>日本の歴史小説はややもすれば情緒的な傾向が強くなり過ぎるように思います。
個人的には、歴史小説に癒しなどを求める人がいるということに
軽いカルチャーショックを。
歴史小説って、作家が己の煩悩の赴くままに歴史上の人物をファックして、
「俺のこの○○を見ろ!どうだ、カッコイイだろ!凄いだろ!
悔しかったらもっとスゴイのを見せてみろ!」と
好き勝手に歴史を蹂躙する話だと思ってましたから。
(そーゆー意味では、例の「恋姫無双」は正しく歴史ゲームで砂)
>日本列島と朝鮮半島のかかわりを古代にさかのぼって考えていくつもりです。
これはもしかして、
「かつて太平洋に浮かび、一夜にして消滅した幻の朝鮮大陸」を
ネタにするという宣言なんでしょうかのう。
手始めは、荒山版「壇君神話」でしょうか。
なんにせよ、いいものを読ませて頂いたですよ。
あと、今読んでる山岡荘八「柳生宗矩」と「柳生石舟斎」を読み終わったら、
佐藤先生の「女信長」も読んでみましょうかのう。
- 作者: 佐藤賢一
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
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